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こんにちは!重富プラスです。
今回は、私たち印刷業界では当たり前のように使われている「DTP(ディーティーピー)」という言葉について、印刷のプロの視点からわかりやすく解説します。
DTPは印刷物の制作には欠かせない工程ですが、一般の方にとっては少し馴染みのない言葉かもしれません。

この記事では、

・DTPの意味と歴史
・どんな仕事なのか
・使用するソフトやデータの注意点
・実際の印刷現場での役割

などを、丁寧にご紹介していきます。これから印刷業界に携わりたい方や、企業で印刷物を発注する立場の方にも役立つ内容です。
 


 

DTPとは何の略?

DTPとは「DeskTop Publishing(デスクトップパブリッシング)」の略です。
日本語では「パソコン上で印刷物のレイアウトやデザインを行うこと」と訳されることが多いです。

かつては、印刷物を作るには写植機や版下作業など、専門の設備と職人技が必要でした。しかし、1980年代後半から、MacintoshなどのパソコンとDTPソフトの普及により、誰でも画面上でレイアウトを行い、印刷用のデータを作ることができるようになったのです。

つまりDTPとは、パソコンを使って出版・印刷物のデータを制作する技術と工程のことを指します。
 


 

DTPで作られるもの

DTPは、日常でよく目にする様々な印刷物の制作に使われています。

例えば:

・パンフレット
・チラシ・フライヤー
・ポスター
・書籍・雑誌
・名刺・はがき
・カタログ・商品案内
・メニュー表
・広報誌・社内報

企業や団体が制作する広報物はもちろん、出版業界でもDTPは必須の工程となっています。
 


 

DTPオペレーターとデザイナーの違い

DTPに携わる人の職種としてよく聞くのが、「DTPオペレーター」と「DTPデザイナー」です。この2つは似ているようで役割が異なります。

DTPデザイナー

デザインのアイデアを形にする役割です。配色、フォント、写真の使い方など、ビジュアルの設計を行います。広告的な要素も多く、センスや表現力が求められます。

DTPオペレーター

主に、デザインが決まった後のレイアウト作業や、印刷に向けたデータの調整を行う専門職です。トンボ(裁ち落とし)、文字詰め、画像の解像度など、印刷ルールに沿ったデータ制作を丁寧に行います。

どちらも重要な役割であり、時には1人が両方を兼ねる場合もあります。
 


 

使用されるソフトウェア

DTPの現場で主に使用されるソフトウェアは以下の通りです。

・Adobe InDesign(インデザイン):冊子・書籍・カタログなどのレイアウトに最適
・Adobe Illustrator(イラストレーター):チラシやロゴなどのデザイン制作に多用
・Adobe Photoshop(フォトショップ):画像補正や加工に使用
・Acrobat(アクロバット):PDFデータのチェックや出力確認用

このほかにも、フォント管理ソフトやプリフライトツール(データの事前チェックツール)なども活用されます。
 


 

印刷に適したデータ作りとは

DTPでは、単に見た目を整えるだけでなく、「印刷に適したデータ」を作ることが非常に重要です。
以下は、実際の印刷会社でよくある注意点です。

1. 解像度は300dpi以上で

印刷物では、写真や画像の解像度が不足していると、ぼやけたり粗く印刷されます。一般的には「300dpi(ドットパーインチ)」以上が推奨です。

2. カラーモードはCMYK

印刷は基本的にCMYK(シアン、マゼンタ、イエロー、ブラック)で行われます。RGB(ディスプレイ用の色)で作ったデータは、色味が変わってしまうことがあるので要注意。

3. フォントのアウトライン化

使用したフォントは、印刷会社にない場合もあるため、必ず「アウトライン化」して文字を図形化しておくと安心です。

4. トンボと塗り足しをつける

断裁のズレに備えて、データの周囲に3mm程度の「塗り足し(余白)」をつけます。また「トンボ(印刷・断裁位置のマーク)」も必須です。
 


 

DTPと印刷会社の関係

DTPで作られたデータは、印刷会社が印刷機にかけるための「元データ」になります。データに問題があると、色ずれやレイアウト崩れ、最悪の場合は印刷できないという事態にもなりかねません。

重富プラスでは、社内のDTPオペレーターが入稿データをチェックし、不備があればお客様にご連絡する「プリフライトチェック」を実施しています。また、ご希望があれば当社でデータ修正やレイアウト作業も代行いたします。
 


 

DTPの今後と可能性

クラウドデザインツールやAI技術の進化により、DTPの世界も日々変化しています。誰でも簡単にデザインできる時代だからこそ、印刷の知識と技術を持ったDTPのプロフェッショナルの価値が見直されつつあります。

私たち重富プラスでは、デジタルと印刷の融合を目指し、お客様の「伝えたい」を形にするサポートをこれからも続けてまいります。
 


 

まとめ

  • DTPとは、パソコン上で印刷物のレイアウトやデータを作成する技術のこと
  • 主にAdobe系のソフトを使って、チラシや書籍、ポスターなどを作成する
  • 印刷に適したデータづくりには、専門知識と注意が必要
  • DTPは印刷の品質を左右する重要な工程

印刷物の品質は、DTPの精度に大きく左右されます。だからこそ、私たち印刷会社にとってDTPはとても大切な存在です。これからもDTPを通じて、より良い印刷物づくりを目指してまいります。

DTP・印刷に関するご相談やお見積り依頼は、どうぞお気軽に重富プラスまでお問い合わせください!
お見積りも無料で行っております!

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