明治25年創業。郡役場の印刷物から始まった“伝える仕事”
福岡県糸島市にて、明治25年(1892年)、初代・重冨 興一が前原村に活版印刷所を開業したのが、株式会社重富プラスの原点です。
当時、全国各地に郡役場が新設されるなか、糸島郡役所から刊行物の印刷依頼を受けたことが創業のきっかけでした。それ以降、地域の商家・農家・寺社・学校といったあらゆる団体からの依頼に応じ、名刺、帳票、案内状など“人と人をつなぐ印刷物”を手作業で制作していきました。
紙とインク、そして人の手で届ける“伝える仕事”。それが、私たちの130年にわたる歴史の出発点です。
理念に込めた想い──「喜び」と「楽しさ」をつくる会社でありたい
私たちの企業理念は、
「わが社にかかわる人々に、喜びと楽しさを作り出せる会社であること」。
この“かかわる人々”とは、お客様だけでなく、社員・協力会社・地域社会・家族など、すべての関係者を指します。
印刷という手段にとどまらず、人と人との間にポジティブな価値循環を生み出す会社でありたい──そう考えています。
さらに、私たちは自らを「単なる印刷業」ではなく、**“文化を創り、育てる会社”**として位置づけています。
商品を届けるだけでなく、お客様の事業に深く関わり、想いや信頼をカタチにし、ブランドづくりや販促・採用・集客の支援を通して社会貢献できる存在であること。それが私たちのめざす姿です。
「印刷会社なのにWebもやってるの?」と言われた頃
現在の重富プラスは、印刷物の制作だけでなく、Webサイトの企画・制作、SNS運用、EC支援、Web広告設計までワンストップで提供しています。
ですが、そこに至る道のりは決して平坦ではありませんでした。
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「Webって、本当に印刷屋がやるべきなのか?」
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「お客様は、私たちに“Webの相談”をしてくれるのか?」
当初は社内外から疑問の声があがりました。
しかし、私たちが出した答えは明確でした。
「“印刷だけ”では、お客様の課題は解決できない。ならば自分たちがやるしかない。」
この信念のもと、社内にWebディレクターを採用し、外部のライター・カメラマン・デザイナーとの協業体制を構築。徐々に実績とノウハウを積み重ね、現在では**「紙もWebもわかる販促のパートナー」**として、多くの企業の集客・ブランディングをサポートしています。
現在の事業構成と“強みの掛け算”
私たちのサービスは大きく3つの柱から構成されています。
① 印刷・紙メディア制作
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名刺、封筒、伝票、会社案内、ポスター、チラシ
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DTPから印刷・加工・納品までを社内で一貫対応
② Web制作・デジタル販促支援
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コーポレートサイト、ランディングページ、ECサイト構築
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SNS運用、Web広告、SEO設計など
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WordPressを活用した更新性の高いサイト設計
③ 地域メディア・ローカル支援
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糸島・福岡エリアで50年以上続く折込広告「ふくおか商業ニュース」運営
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地場産品のEC支援(Amazon・楽天・自社モール)
これらのサービスを単体で提供するだけでなく、組み合わせ(クロス)ることで相乗効果を発揮する設計が、当社の大きな強みです。
実際の変革事例:紙とWebの連携が成果を生む
● 事例①:老舗企業の名刺リニューアル+Web構築
課題: 名刺や会社案内が古く、Webサイトが存在しない
提案内容:
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ロゴ・カラーを刷新
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名刺・封筒・会社案内のトーン統一
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新たにWebサイトと問い合わせフォームを開設
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名刺にQRコードを追加し、Webへ誘導
成果:
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Web経由の問い合わせ数が月30件を超える
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採用応募の質が改善
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取引先からの印象向上につながった
● 事例②:飲食店のチラシ販促+SNS連動
課題: チラシ配布はしていたが来店率が低く、リピーター獲得に課題
提案内容:
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チラシを全面的にデザイン・構成改善
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Instagramとの連携(QRコードから投稿へ誘導)
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スマホ対応LPとWeb限定クーポンを実装
成果:
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配布1回で来店数が前年比180%に
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SNSフォロワーが半年で300名以上増加
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短期販促と長期接点の両立に成功
「伝統」と「変革」は、両立できる
130年の歴史を持つ重富プラスにとって、「変わること」は挑戦であり、「変わらないこと」は信念です。
デジタル化、情報の爆発的増加、購買行動の多様化という時代のうねりの中で、私たちはこう考えます。
印刷という伝統を知るからこそ、紙とWebの“橋渡し”ができる。
“紙でできること”と“Webでしかできないこと”を見極め、その両方を組み合わせてお客様に届ける──。それこそが、印刷会社出身の私たちにしかできない販促支援なのです。
社内の変革──若手とベテランが共創する文化
変革を支えるのは、社員一人ひとりの姿勢です。
重富プラスには、30年以上の現場経験を持つベテラン印刷職人もいれば、20〜30代のWebディレクターやデザイナーも在籍しています。世代も領域も異なる社員たちが、日々コミュニケーションを重ね、ひとつのプロジェクトに向き合っています。
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紙とWeb、両方を理解する営業チーム
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微細な余白にもこだわるDTP担当とUIを設計するWebデザイナー
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チラシの紙質とスマホの画面体験、両方に“伝わる工夫”を施すディレクション力
こうした**“時代と技術を超えたチーム”**の存在こそが、私たちのサービスの品質を支えています。
次の100年へ──私たちがめざす未来
130年の節目を超えた今、私たちは次の100年に向けて、さらなる進化を続けます。
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DXに戸惑う企業へ、紙とWebの導線を提案する
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採用に悩む企業に、パンフレットと採用LPを一貫設計する
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限られた販促予算でも、効果を最大化する方法を共に考える
そのすべてに、**印刷会社としての「伝える力」と「現場感覚」**が活きています。
最後に──伝える手段が変わっても、「伝える想い」は変わらない
活版印刷からスタートし、SNSや動画マーケティングまで扱うようになった今も、私たちが大切にしているのは──
**「伝えるべき人に、正しく、魅力的に、想いを届けること」**です。
“古くて、新しい”印刷会社。
それが、130年企業・重富プラスの現在地であり、未来に向けた約束です。
